幸せな一日

先日、息子が10歳の誕生日を迎えました。

10歳。

こんな日が来るなんて!




「絶対にいいお母さんになる!」


と誓った10年前。


あれから10年。

当初の予定では
お洒落で
可愛くて
おおらかなお母さんになるはずでした。



現実は
肌着で
口角が下がってて
疲れ切ったお母さんになっていました。


夢破れる。



私はとても一生懸命でした。


助産師だし、
完璧なお母さんになりたかったし、
周りから
「さすが!」と言われたくて。



理想は高く
その分、
現実とのギャップは大きすぎて。

一生懸命だった分、
私の産後は
とても辛く、暗いものでした。



「私はお母さんに向いてない」


何度そう思ったことでしょうか。




「育児という新しい科目」



とでもいうのでしょうか。


私はとても成績を
気にしていました。



息子の全てが
私の
「母親として評価」。


そんなふうに感じていたため、
とても力が入りました。


でも、
思い通りに
いくわけがないのです。


今ならそのことがわかるのですが
あの頃の私は

「息子がどう育っているか」
が、
母親としての通知表と思っておりました。


寝てくれない息子、
泣き叫ぶ息子は
私にとって
「成績の悪いお母さん」を表すものでした。

なので、
落ち込んだり、
思い通りにならない息子にイライラしたり、
母親辞めたい、、、なんて思ったり。


そんな感じでした。


自分を
超劣等生な母親と思っていたので、

周りのお母さんがとてもキラキラしてて、
でも、自分は
お先真っ暗だったし。

この先、大丈夫なんだろうか?

そう思っていました。



それでも10年。
なんとかこれましたよ!


「いつか私は母親という役割を放棄してしまうのではないか」

と思っていた私は
カウンセリングを探し求めたり、
コーチングを受けたりもしました。

沢山の本を読みましたし、
講演を聞きに行ったりもしました。


世間体を気にしすぎる
人の評価を気にしすぎる
正解を求めすぎる
理想を求めすぎる
こうするべきが強すぎる
甘えることが出来ない
自分に自信がない
自分を愛せない
自分を信じられない
etc...



このままでは
母親を辞めてしまうんではないかと怖くなり、

人生で初めて
「本気で自分を変えなくてはいけない」

と思いました。

しかし、
なかなか人って変われないものです。


変われなくて、
主人や息子にすぐにキレてしまう自分が本当に嫌になりました。


でも、私はしつこかったのです。


そして
今の私があります。


先日の誕生日です。
息子の誕生日は
「鬼滅の刃」の映画公開日で
息子の友達2人をお誘いし、
夕方から4人で映画を観てきました。


映画の座席は3日前から
深夜からネットで事前に予約しておきました。
(社会ニュースになるほどネットがパンクしたんですよ)

誕生日と言うのに、
夕飯は
ポップコーンと
ローソンの唐揚げくんになってしまいました。


映画が混みすぎて
グッズも買いたいし、
男たちは
夕飯なんて何でも良いのです。


みんなで映画が始まる前、
ポップコーンを食べながら
あーだこーだ言いながらワクワクして開場を待ちました。


映画が終わった後のは21時。

帰り道、
それぞれの感想で
大いに盛り上がりました。


帰宅したら
主人が待っており、
友達も泊まってくれ、
みんなで
22時から餃子とケーキを食べました。


プレゼントは息子が希望した
プリペイドカードです。
(もはや現金です)
10年前の私なら出来なかったことです。

夕ご飯にポップコーンなんて!
22時から餃子とケーキなんて!
プレゼントがほぼ現金なんて!

なんて親なんだ、、、
そう思ってたでしょうね。


でも今は違います。

一年に一回くらい
息子の思い通りの
最高の一日を過ごしてもらいたい。
そう思います。

実際、
それはそれは、
息子はとっても楽しそうで、
嬉しそうでした。
最高の一日だったことでしょう。

そして、
私もとっても嬉しくて
幸せでした。


調子に乗ったままの息子は
翌日も同じような一日を過ごせるかと
勘違いしたようでしたが、
誕生日の翌日は
普通の日なので、
いつも通りゲームは制限させて頂き、
アイスは一本で我慢して頂きました。


「いいお母さん」
って何なんでしょうね。


私は
細やかな優しいお母さんでもなければ、
一本筋の通ったかっこいいお母さんでもないです。


過保護というか、
心配性だから
口うるさいし、
多分、あと4年もしたら息子に
「クソババア」
と言われるタイプのお母さんです。

でも、
息子が大好きです。


嫌われる日が来ても、
しつこくお母さんでいようと思います。



お子さんが小さいうちは
お母さんは身も心も削って毎日を過ごしています。

言葉が通じないから要求もわからない。

こっちだって泣きたいのに、
それでも容赦なく子供は泣き叫びます。


頑張っているのに
部屋は片付かないし、
一生懸命作ったご飯を残されたりする。


やりきれないこといっぱいあります。

しんどくて、
記憶にない分、
自分が笑っていた記憶もなくて、
私は酷い母親だったんじゃないかな、、、
なんて思ったりもしましたが。

笑ってる日もあったみたいです。


私はすっかり楽になりましたが、
今しんどいお母さんに
私が言えることは。

「自分で自分を苦しめないでね。」

とお伝えしたい。

きっと、すごく頑張ってます。


そう思えなくても、
絶対によく頑張ってます。


私が代わりに言ってあげたい。


まだ光が見えない真っ暗な道も
一歩一歩進んで行くと、
うっすら明るくなってくる時がきます。

そして、
今の私みたいに
真っ暗だったからこそ、
息子が学校に行ってくれたり、
元気でいてくれたり、
当たり前に思われがちなことに
感謝し、
喜ぶことができる
ラッキーな母親になれたりします。


順調にキラキラした産後を過ごしていたら
今の私はいなかったでしょうし、
息子にもっともっとたくさんの要求を
していたかもしれません。


産後につまづいて本当に良かった。
つまづかなかったら、
私は今もプライドの高い
人の気持ちがわからない
冷たい助産師だったでしょう。
心からそう思います。


でも、皆さんには私のような産後は送って
欲しくないと思います。

自分を苦しめるような
考え方や思い込みが
もしもあるなら
とっとと捨ててくださいね。

私はたまたま大丈夫だったけど、
ギリギリでしたから。
かなり危なかったと思います。



これからさらに日が短くなり、
寒くもなります。



気持ちも塞ぎこみやすくなりますから
お身体を大事にしてください。

お元気でいてくださいね。









































































あいちょ助産院

みんなちがって、みんないい

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