幼稚園に行きたがらない
今日来てくださった2人のお母さん。
お2人とも上のお子さんの時からの
お付き合いで、
上のお子さんは
今年から幼稚園に行かれています。
お2人とも、
お子さんが幼稚園に行きたがらないことで
悩まれていました。
私も同じ事で悩んできた母親として、
とてもお気持ちがわかります。
息子が行きたくないと言い出したのは、
確か年少さんの夏休み明けからだったように思います。
仕事に向かう途中に息子を幼稚園に連れて行くのですが、
私が行こうとすると、
一緒に私についてこようと大泣きです。
私の足にしがみつき、離れないのです。
副園長さんが
息子を羽交い締めにして、
「お母さん、大丈夫だから行って!!!」
と大泣きする息子を背に仕事に向かいました。
私も泣きながら自転車を漕いで職場に向かいました。
周りのみんなは穏やかに
保護者の方とバイバイしている中、
「どうしてうちの子だけこんなんなんだろう、、、」
「私が仕事ばかりして、
手間をかけてあげてないからだろうか?」
などと思っていました。
「行きたくない」という息子に対して、
何度も
「みんな頑張って行ってるのに、
なんで〇〇だけそんなにわがままなの!!」
と怒鳴りました。
自分の育児への不安もあり、
上手く育児出来ない自分の負い目や
これから息子はどんな子になっていくのだろうか?
社会に適応出来るのだろうか?などという
焦りや不安がイライラに変わり
「行かない」
と泣いている息子に向かって、
幼稚園バッグ投げつけたこともありました。
その頃のわたしは
「幼稚園は毎日行くもの」
と思っていました。
私も初めての育児。
正解がわからない。
みんなと一緒の方が安心。
そして、本当は穏やかに子育てしたいのに、
優しいお母さんでいたいのに、
私は怒鳴り散らし、
時には手を出してしまう母親をしていました。
いつだったでしょうか。
多分、アドラー心理学を知った頃だと思うのですが、
私は
息子にとって、
幼稚園という集団生活の場は頑張らないと
いられない場所なのではないか?と
思うようになりました。
歌を歌い、
体操をし、
絵を描いて、
苦手なものが出るかもしれない給食を食べ。
1人で好きに遊びたいのに、
「みんなで遊ぼう」と言われる。
気の合わない子供とも
「みんな仲良く」なんて言われる。
それを楽しいと感じるお子さんもいれば、
そうではないお子さんもいるのです。
何より、
私自身が
こよなく1人を大切にしている、
みんなと一緒というのが苦手な人間なのです。
それなのに、息子には
「みんなと一緒にしなさい」なんて、
おかしな話なのです。
それからは
仕事が休みの時は
息子が
「行きたくない」と言った時は
休ませるという選択もしました。
どうしても梅田に行かないといけない用事があり、
息子を連れて行ったのですが、
周りの目が気になります(誰も見ていないのでしょうが)
息子も
「誰かに見つかったらどうしよう」と言っていました。
2人でコソコソと阪急電車に乗った
あの日のことは今でもよく覚えています。
一般的に言われる
「ズル休み」をさせることで、
息子がこれからずっと
幼稚園に行かなくなったらどうしよう?という不安はありましたが、
私はギリギリのギリギリまで我慢をさせて、
プツっと切れてしまい、
全く幼稚園や学校に行かなくなることの方が心配で、
息子が疲れた時は休ませようという選択をすることにしました。
今、こうして
あいちょ助産院をしている一番の理由は
小学校に上がる息子が
不登校になっても対応できるようにというものでした。
そんなこんなで細々とやっていたら、
幼稚園での最後の年は
「行きたくない」ということは、
ほぼなくなりました。
小学校にあがったころは
何回か休むことはありましたが、
担任の先生が迎えに来ようとしてくれて、
その話を息子にすると
「やっぱり行く」と言って、遅刻して行ったこともあります。
幼稚園では先生に
仕事を続けるべきか?と相談し、
「今はしんどいけど、細々とでも仕事は続けた方がいい。きっと、いつか、辞めなくてよかったって思う日がくる」と励ましてもらったことがありました。
私の職場は私が息子のことで悩んでいるのを知ってくれており、
仕事の時に、息子が行きたくないと言い、
どうしようもないときは、
息子を職場に連れて行き、
休憩室で過ごさせてもらっていました。
息子と幼稚園に行く行かないの戦いが長引き、
職場に遅刻して行ったことも
何度もありました。
これ以上、職場に迷惑をかけることも出来ないし、
私も辛かったのは正直なところです。
そのことが
「助産院を開業する」という大きな一歩を踏み出すきっかけになったのは間違いありません。
4年生になった息子は
今も休めるなら学校は休みたいそうです。
でも、そんな息子は、
今、毎日学校に行っています。
多分、息子は
どうしても休みたいときは、
「お母さんは休ませてくれる」
ということを知っているから、
安心はして学校に行ってくれているのだと
思っております。
息子がランドセルを背負って、
学校に向かう姿は
私にとっては
感謝するべきことなんです。
息子が学校に行ってくれているおかげで、
私は仕事が出来ています。
私は
「幼稚園や学校に行くこと」というのは、
当たり前と思っておりません。
スムーズに行ってくれて、
尚且つ、
幼稚園や学校を楽しんでくれてたりしたら、
それはそれは素晴らしいことです。
いいなぁって思います。
でも、私のように、
スムーズでなかったからこそ、
人の温かさに触れることが出来たり、
過度に子供に期待しないですむのです。
(学校に行ってくれているだけで充分)
息子が楽しそうに学校の話をしてくれた時は、
とても嬉しくなります。
「こんな日がくるなんて!!」と。
少し、話は逸れますが。
今日の写真は先日、海に行ってきた時のものです。
私の住んでいる豊中市刀根山周辺は
スイミングを習っているお子さんがとても多いのです。
中学校で水泳の授業があり、
バタフライまで出来ないといけないとも
聞いています。
なので、私も息子が5歳の時に
スイミングを習わせることにしました。
でも、息子は絶対に嫌がると思ったので、
勝手に申し込みをしました。
息子にしたら、
「プールに行こう!」と私に言われ、
ワクワクして行ったら、
実はスイミング教室だったみたいな。
そんな始まりでした。
そして、行きたくないと言ったのに、
なかなか辞めさせてくれない。
結局、一年は続けてもらいました。
そして、
そのことが息子の大きな恨みを買いました。
違うスイミングに行こうと誘ったのですが、
「絶対にスイミングは習わない!!
あの時、俺を騙したからだ」
と言われ、
私は完全な失敗を犯してしまったことに
その時になり、やっと気が付きました。
(現在はスイミングだけでなく、
すべての習い事を拒否しております。)
中学校で泳げなくて、
「俺って落ちこぼれなのか?」なんて
息子が勘違いしたらどうしよう
(水泳くらいで人生決まらないけど、
中学生には深い傷になるのではと心配)と思っていました。
ただ、
息子は泳ぐこと自体は好きなので、
2人でちょくちょくプールに行ったり、
毎年、海水浴には行っていました。
そして、今日の写真。
自己流ですが、
平泳ぎをし、立ち漕ぎし、
ずっと泳いでいる息子を見て、
「これだけ泳げたら大丈夫だろう」と思えました。
水泳のテストでは形も悪いし、
点数悪いかもしれないけど、
実生活でこれだけ泳げたら困らないだろう。
息子はもう、泳げない人ではないんだ。
友達や彼女と海に行っても恥ずかしい思いをすることもないだろう。
(こういうのがお節介なんでしょうね)
なんだか、ふと感動してました。
親はついつい、先のことを考えてしまいますが、
その時が来ないとわからないし、
案外、思っていたよりも良い未来が待ってたりもする。
今、お子さんが
幼稚園に行かなくて、
心配なことが沢山あるとは思いますが、
もしかしたら、
来年はとても楽しんでるかもしれないし、
大人になって、社会生活大丈夫かな??
なんてことまでは
とりあえず今は、
心配なさらなくて大丈夫ですのでね。
幼稚園を楽しんでくれたらラッキーですし、
もし、
そうならなくても、
それはおかしいことではないのですのでね。
お母さんたち、
お元気でいてくださいね!
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